たいていは向かい合って座るので、生徒さんから見たのとは反対側からのデッサンです。
その、レッスン中に描いた自分のデッサンを、私自身は「デモピース」と呼んでいます。
実際に、生徒さんへのデモンストレーションの意味合いも込めて描いているためです。
ある生徒さんの今回のレッスンのデモピースです。
レッスン中にお話したことの図解なども色々描き込んであります。
さて今回のモチーフは、細かな形状の起伏や質感に惑わされず、モチーフをひとつのかたまりとして観察する練習の一環だったのですが、りんごを2個用意して片方に白い布を巻き、実際のりんごと、表面の模様を隠しても形はりんご、という組み合わせで描いていただきました。
こちらは、レッスンに先駆けて、準備のために私が試し描きしたデッサンです。
実際にこの向きから生徒さんに描いていただきました。
レッスン中、この生徒さんはこれまでずっとモチーフ1個だったので、今回のような組みモチーフは描き進め方に戸惑いがあったようなのですが、最後に、これまで敬遠してきた「背景」を描いてみるということに初めて意欲を見せてくれました。
それを指摘してみると、「向こう側があると、広がる感じがしていいかなと思ったので」との答えでした。
もっと、さらに、描いてみよう、という意欲は大切な一歩だと思います。
ともかく描いてみないことには、それが良いのか良くないのか、自分で実感もできません。
この生徒さんは、また一段、階段を上ったのかもしれません。
(画像はアトリエうみねこInstagram https://www.instagram.com/atelier_umineko/ より)