2016年10月10日

【かたまりって何だろう。。。】

レッスンの始まりのうちは、立方体や円柱や球などの基本立体をモチーフに、光源と物体と陰影の基本的な関係の描写を、練習することが中心になります。

しかし実際のモチーフは基本立体とは異なり、微妙な形をしていますし、質感や色味をはじめ様々な要素を備えています。モチーフが複数の組みになればなおさらです。

一生懸命見て描いているつもりでも、描けば描くほど立体感がなくなっていったり、細かい部分を描き進めているうちに位置がうまく合わなくなったり、いろいろな悩みが出てきます。

以前から、布を描いてみたいとお話していた生徒さんがいらっしゃるのですが、いよいよ布を描こうということで、布の全体的な形態感(かたまり)をつかむため、試しに紙粘土を使ってみることにしました。

教材として検証しながらですが、生徒さんと一緒に紙粘土をこねながら、モチーフを大局的にひとかたまりとしてとらえる練習中。


まず、布をモチーフとして設置し、その布の全体の形を、細部の特徴をできるだけ排した「かたまり」として見ながら、そのかたまりを紙粘土で作ります。

実際のデッサンは、作った紙粘土のかたまりと、実際の布と、両方を見ながら行います。

布を描こうとすると、布の重なり方やシワなどの細部に目が留まりがちです。しかし、その細部の様子を追うだけだと、描いているうちに様々な誤差を調整することができなくなり、全体的なバランスが失われていきます。

モチーフの細かな特徴は、すべてモチーフの全体的な形態の中に含まれています。したがって、細部の観察もさることなれど、デッサンの最初の段階で全体の形態感をつかむことが不可欠だといえるでしょう。

そこで、何かを意識するためには、自分の体を使った実感を得ること以上の方法はないのでは、という仮定をもとに、紙粘土を実際にこねてみようと思いました。

生徒さんが紙粘土をこねる傍で、私も同じモチーフをみて、一緒に紙粘土をこねます。
どこをどう省略していくか、どの部分の形は押さえる必要がありそうか、相談しながらかたまりを作っていきます。

実は、この方法は本当に有用なのかどうか、うまくいっているのか、まだ答えが出ていません。

しかし紙粘土を使ったレッスンは次回で4回目になり、生徒さん自身も何かをつかもうとしていらっしゃる様子なので、もうしばらく一緒に考えながら、続けてみたいと思います。


posted by アトリエうみねこ at 18:16| レッスンの様子 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする