2016年12月16日

【思うように描けなかったときも日付とサインを残そう】

先日、年内最後のレッスンとなったある生徒さん。
じっくり時間をかけて、ジャガイモ2個の組みモチーフを仕上げました。

この方は、昨年も別テーマでジャガイモ2個の組みモチーフを描いたことがあるので、レッスンの最後に、昨年のデッサンと今回のデッサンを比べてみました。

今回のデッサンでは、ここしばらく課題としてきたモチーフの「かたまり」としての捉え方が大きく向上し、不規則な形のモチーフにも積極的に「面」を探そうという意識を持つようになり、実際に描写からその意識が伝わってくるようになりました。
色味や質感に対する積極性も少し増してきたように思います。

ご本人もご自身のデッサンの変化に気づくような変化だったので、改めて来年も頑張りましょう、ということでお開きになりました。

私も時々、生徒さんにお渡しするレジュメ用に描くサンプルデッサンや、レッスン中に描いたデモピースに日付を入れ忘れてしまうことがあるのですが(レッスン簿と一緒に保管するので日付はたどれるのですが)、デッサンは、仕上げたときの日付とサインを残す習慣をつけておくと良いと思います。

たいていの生徒さんは、様々な目的で同じモチーフを復習することがあります。
ですから、同じモチーフのデッサン同士を比べてみると、時間の経過とご自身の変化の関係が特にわかりやすいです。

サインを入れるというのは、これは自分が描いた作品であるという意識を持っていただく目的です。

思うように描けなかった日のデッサンも、日付とサインを入れて保管しておいてください。
もちろん保管の目安は、「気が済むまで」とか「保管スペースに困らないうちは」でよくて、特に強制されるものではありませんが、私の生徒さんならば私のレッスンに通っていらっしゃる間は全て保管されることをお勧めします。

きっといつか、ご自身のデッサンの変化の過程を、ありありと知ることができると思います。
単純に「下手が上手になった」ということではなく、何がどのように改善/向上し、ご自身の個性が発揮されてきたのか、その過程が感じられるようになるはずです。
posted by アトリエうみねこ at 16:54| 雑記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする