テキストの内容もモチーフもほぼ決まっており、生徒さんのスキルや進捗に合わせて私のレクチャーの仕方や受講回数は若干変わるのですが、だいたい半年〜1年くらいの期間で終えるカリキュラムとなっています。
昨年から小グループでベーシックを受講されていた生徒さんたちが、カリキュラムを修了することになり、最終課題の作品(自由モチーフ)のデッサンが終わりました。
最終課題のモチーフは私が決めることもあるのですが、今回は「できればカッチリした形の工業製品と、形の定まっていない自然物の組み合わせで2個」という条件だけを提示して、好きなモチーフを持参していただきました。
こちらの作品は、モチーフは、柑橘類(はっさく?)とハサミ。
ハサミの形をしっかり整え、接地〜影の様子をよく観察して描くことで、ハサミがきちんと台の上に置かれているようにすることや、輪郭線をくっきり描きすぎないように、注意深く陰影や質感描写でモチーフの存在感を出していきました。
この方は、鉛筆の色がだんだん積極的に乗るようになり、最初の頃に比べると力強さがでてきたように感じます。
こちらの作品は、モチーフはパンプスの形をしたろうそくと、布でできたチャームです。
「自分が可愛いと思えたものを選んだ」そうで、可愛い雰囲気が大切に描かれていると思います。
この方は、最初の頃から接地をしっかり決めることと、影の色の微妙な変化にとても敏感に反応していました。これからも自分らしい絵作りを考えながら、ベーシックで学んだことを生かしていっていただけたらと思います。
こちらの作品は、ミシン糸とミニチュアのスニーカーの組み合わせ。
ミシン糸は、楕円の断面を、見えない裏側まで意識して慎重に描き進めていらっしゃいました。
この方は、慎重にバランスを取りながら、無駄な線もできるだけ少なく端からじわじわ描いていくという感じで、几帳面なデッサンです。色味や明暗のバランスを全体的に見るということが実感できるようになると、新しい変化があるのではと思います。
この方々は今後もレッスン継続を予定しています。
これからどのように更なる上達を見せてくれるのか、楽しみにしています。
そのためには、私自身の上達も必要ですね。
皆さん、最終課題お疲れ様でした。