生徒さんのデッサンの進捗を10分とか5分とかの短い時間でアラームを設定することで区切り、単位時間ごとに生徒さんにヒアリングをし、次の単位時間にどこをどう描き進めるかを決めてから、また10分とか5分で描いてもらう。
それを繰り返すのです。
ある程度の進捗がみられてからでないとヒアリングも漠然とするので、最初は30〜40分ほど集中して描いていただきます。
その方式を試しはじめた直接的なきっかけはないのですが、ある生徒さんのレッスンでふと思いつきを思い出して試してみて、うまくいきそうな感触があったので、他の生徒さんにも広げていくようになりました。
生徒さんの悩みで多いものに、
ここからどう描き進めたらいいのかわからない
どのくらい描き込まなければならないのかわからない
一ヶ所に集中すると他の所を描くのを忘れてしまう
◯◯な感じにしたいのにできない
というようなものがあるのですが、
デッサンは手順が全て、と言い切る人もいるくらい、進捗を冷静に把握しながら手順を組み立てて進める必要があります。
ただ、進捗を把握しろと漠然と言ってもどうしたらいいのかわからないと思います。
そこで、単位時間を計るということで、強制的に振り返りの時間を作ることにしたわけです。
単位時間を何分にするかは、生徒さんごとに異なっていて、そこは私の直感で決めています。
この方式では、進捗を把握するとともに、次の単位時間で何をするのかを明確にできるので、少なくとも「次どうしたらいいのかわからない」と不安になりながら漫然と描く必要はなくなります。
ただ、やはりヒアリング〜前回ボケボケの写真でご紹介している板書でのまとめ、が肝になるので、よほど的外れの時は別として、できるだけ会話のキャッチボールで生徒さんの自主性を引き出せるようにしなければなりませんし、いまのところ、私自身のキャパシティの問題でマンツーマンの時にしかできないなと思っています。
考える時間を与えると、人は考えるようになります。手順を考え、組み立てながら、デッサンを進められるようになるトレーニングとして、もうしばらく続けてみようと思っています。